七月



  晴れた日の夜明けは忙しい

  太陽が真っ赤な顔で
  空を青く塗り替えている
  白く化粧しながら三日月も
  あわてて
  空気を透明にした

  七月の田んぼも朝から騒がしい

  やせてきた土が
  稲穂作りの花を咲かせるため
  肥料を欲しがっている

  そして僕の七月と言えば
  魚粕の匂いの混じった
  汗を掻きながら
  また一つ
  歳をとるのである




   田んぼの一年へ